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製剤・民間薬
民間薬
ウラジロガシ
ウラジロガシ(ブナ科)
■ 解説

徳島県地方では昔からウラジロガシの葉や小枝が胆石、腎臓結石、尿路結石症などの民間治療に用いられていました。 1966年に学会でこの事が発表され、公的機関の実験結果からも効果が確かめられたことで著名な薬草として認知されました。したがって、日本固有の代表的な民間薬であり、胆石症と腎石症に用いて結石の形成抑制及び結石瀉解作用があるとされています。ウラジロガシエキスは現在、医療用医薬品として、医療機関でも使用されています。分布地域は新潟県、太平洋側は宮城県が北限となっています。

■ 形態

常緑の葉の広い高木で、枝は分枝し、葉は革質で皮針形から狭い楕円形になっており、先は長く尾状に尖っています。育ちはじめの頃の葉は全面に淡黄褐色の軟毛が密生し、成葉では上面に毛がなく光沢があって下面は粉白で無毛か、わずかに伏毛があります。主脈は上面がへこみ、側脈は10~13対あり、下面に突出しています。殻斗(かくと)は微毛があり、果実は15~20mmの楕円形か長い楕円状の卵形です。カシの仲間には、アカガシ、ツクバネガシ、イチイガシ、シラカシ、ウバメカシ、アラカシなどがあり、シラカシとウラジロガシとは似た部分があるためよく間違われます。違いを見分けるポイントとしては、ウラジロガシは葉の表面が著しく白く主脈が凹入(おうにゅう)して鋸歯(きょし)が鋭く尖ること、枝が灰白色であるという点で区別できます。

■ 採集

必要時に小枝を含めた葉、または葉のみをとり、こまかく切って天日で乾燥させます。

■ 薬用途

尿路結石には細かく刻んだもの約50~70gを一日量として0.6~1リットルの水を加えて煎じ、約2分の1量になるまで煮つめたものを一日数回に分けて服用します。腎石や胆石などにも用いられます。連銭草(れんせんそう)を同時に一日量20gを加えて煎用するとさらに効き目があります。腎石や胆石が一度でもできた方は、その強い痛みのため、とにかく早く痛みを取りたいという方と、また再発しないようにと予防を考える方がとても多いようです。そのような方には病院の治療を受けながら、ウラジロガシなどをお茶代わりに煎じて常用されると経過がとても良いようです。そんなに飲みにくいということもないので、痛い思いをしないですむように日頃から心がけたいものです。