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製剤・民間薬
民間薬
ヒガンバナ
ヒガンバナ(ヒガンバナ科)
生薬名"石蒜(せきさん)"
■ 解説

秋のお彼岸の頃になると開花することに名前は由来します。
桜などは約二ヶ月かけて開花前線が日本の北まで北上しますが、彼岸花の場合は全国一斉に咲くという特徴があります。
元々中国の揚子江流域に多く見られ、稲作が揚子江から朝鮮半島を通って北九州に渡来したのと同じように弥生時代に日本に渡来したと言われています。

■ 採取と調整

ヒガンバナは花のあるときは葉を見せず、葉のある時は花をみせないといわれます。
その上、夏の間は葉が枯れて球根(鱗茎)だけが土中に隠れているので花が咲いている時か葉の時に場所を覚えておかないと、いざ薬用として使用したい時に困ることになります。
使用するときは地下の鱗茎を生のまま使用するので、その都度掘り取り、使用の直前に水洗いして鱗茎の外皮とその下に出ている根を取り除きます。

■ 薬用途

民間療法でヒガンバナの鱗茎を利尿剤として使いますが、時と場合によって非常なる効き目を発揮するので試されるとよいでしょう。
但し有毒ですので内服ではなく、外用で使用しなければなりません。
1)腎臓病のムクミ、肋膜炎で水がたまった時などに、鱗茎2~3個をすりおろし、唐ごまの種子(ヒマシ油をとる原料)40~50粒をすりつぶして混ぜ合わせて練り、両足足裏の土踏まずに紙にのばしてはり、包帯をしておきます。
10時間位すると大小便として多量の水分が出てきます。日に1回取り替えると良いです。1週間続けてみて効き目のない時は使用をやめた方が良いでしょう。
2)関節リウマチなどで膝に水がたまった場合にもこの方法がよく、患部にもはると良いでしょう。
3)肺炎、乳腺炎にも同様の方法で良いようです。
最近、不思議シート等の名称で足裏に貼って身体の老廃物等を排出することを謳った商品がよく出回るようになりましたが、これなどもヒガンバナや唐ごまの利尿の働きを利用して、更に効き目を強めた商品のようです。
実際、これらの商品は膝の水腫をはじめ、肺水腫や悪性腫瘍による腹水など、非常に治療の難しい水腫に用いて神がかり的に劇的な効果を発揮することがあります。